戦術講座 ビートダウン 第2回

 みなさま、こんにちは。
戦術講座 ビートダウンの第2回でございます。


まずは、前回の問題に対する解答と、検討から。
問題はこちらです。
こちらのデッキ 黄単ビート

相手のデッキ 黒タッチ赤ィアーリス

()の数字はパワーです

こちらの場 支配キャラ ライザー(2) バーキープ(1) アンチェイン・エンジェル(1) 研究者(0)

相手の場 勢力 ドラゴネット

支配キャラ エンジェル・メイド(2) ヒート・ドラグーン(1) ドラグーン・チャンピオン(0) 虚無僧(0)


この状態で、あなたならどのような選択肢を取るかと言うのが問題でした。


まず、正解の方を。
正解は「この状態のままでは、選択肢がない」です。


何故そうなるかと言うのを中心に講義していくことにしましょう。
この問題について考えたときに、選択する内容としては、
・とりあえず殴ると言う選択肢
・まず、溜めてしかる後に殴ると言う選択肢
の2つを思い浮かべられたかと思います。
しかし、どちらの選択肢を選ぶかと言った時に、「〜だからこうする」と言った基準がないということにお気付きになられたでしょうか?
それらを簡単な例をあげて説明してみましょう。


例1(以降、例は全て前日の問題の場とします)
相手のダメージ 9点


問題文にこの言葉を付け加えるだけで、アンチェイン・エンジェルでのパンチと言う答え(相手にとって、これを通すのが最も傷が浅い)が浮かんでくるでしょう(相手の勢力に任せると言う選択肢もありますが、ギリギリならガードされるし、もう少し溜められると、アンチェイン・エンジェルが完全に無駄アタッカーになってしまうため)。


例2 こちらの手札 寝起き令嬢 氷河戦士“ミリアム・レムリアース・シリウス


これなら、相手のデッキや場を考慮に入れて、ミリアムを出す、もしくは、溜めると言う選択肢が出てくるでしょう。


例3 相手の残りデッキ 3枚


まあ、これもフルパンチすれば勝てる場です。


例4 後攻3ターン目(なるべくこう見えるように構成したんですが、あんまり上手くなかったみたいですね(苦笑))


この時点で殴ると言う選択肢は出しにくいかと思われます。相手が確実にガードしてくれるなら話は変わってくるかと思われますが。


このように、問題のケースで出した場には、殴るかどうかということについての判断基準となる要素、すなわち「ダメージ、手札、残りデッキ枚数及び手番」といったものが抜け落ちています。
これでは、どうするかといった判断などは非常に難しいかと思われます。


あえてこれらを書かなかった理由としては、いくつかあるのですが、まず大きなのを。
『場を見よう』
ビートダウンデッキにおいて、(手札までを含めた)場を見るというのは、最も大事なことです。
素で545が落とせなくても、手札の復讐で勝てるかもしれません(もちろん、相手に魔切りを握られている可能性もあるわけですが)。
相手のインセプがうざったくても、手札のソニックブレードが解決してくれるかもしれません。
相手が強そうに見えても、公開情報だけしかない(手札が0とか)なら、なんとかなるかもしれません。
このように、状況においてしっかり場を見ることがビートダウンデッキにとって重要だと考えられます。
実際、この状況において、最もコスト対効果の良いカードは、相手の勢力にあるドラゴネットなのです(0コストで3点与えてくれる)。コスト対効果を考えるだけであれば、殴らず溜めておくのがベターかとは思われます。ベストかは別として(笑)。


『進むこと、退くこと』
さっきまで、散々手札を見ろだのなんだの言ってましたが、今回は公開情報のみで考えてみたいと思います。
もちろん、状況によって思考は変化すると思われますが、この場を見ると、こちらがこのターンでフルパンチ、相手も最低限にダメージを抑えるようガードしたとすると、こちらに残るのが2チャージ(研究者とアンチェイン)、相手には1ドロー1チャージ(ドラグーン・チャンピオンと虚無僧)及び勢力(ドラゴネット)となり、相手の方がリカバリーが早くなる可能性が高いです。
まあ、確率論である以上、勢力が3ダメだったり、ライザーまた引けたりする可能性は否定できませんが(苦笑)。
このように、進むことだけでなく、退くことについても考える必要があります。
落ち着いて場を見ることで、その状況についていくべきか(そう決めたら多少の犠牲はOK)、いかないべきか(溜める選択肢ですね)を考えることが可能になるでしょう。


『タイミング』
どんなことにもタイミングがあるように、殴る時にもタイミングがあります。
それは、人によってもしくは、状況によって異なるのですが、私なら例えば
・余剰ファクターが出来た時
必要な最大ファクター+2くらいからは遠慮なく殴り始めます。+1だと場によってという感じ。
・こちら>相手の状況が作り出せるとき
なかなか難しいですが、どうやってもこのパンチは美味しいと言う場面があるはずです。そんなときですね。
・2ターン目
相手の隙が見える序盤こそ殴るタイミングだと考えています。もちろん、殴れるキャラがいることが前提ですが。


などがそんなときですね。


『相手を感じ取れ』
今までのを含めて、ビートダウンでなくても言えることではあるのですが(苦笑)。
相手の置かれている立場を感じ取ると言うことが必要です。
それによっては、問題の場からライザーパンチと言う答えが出てくる場合もありえます。
相手のオーラを感じ取ると言うのも面白いかもしれません。
余談ですが、私からは殴って欲しいオーラというのが出てるらしいです(笑)。
前そんなことを言われました。


と言ったところで今回はこの辺で終了です。
次回が最終回で、この他に必要なことを中心に軽くまとめます。


楽屋裏(反省会) 前回の問題でミスったと思ったのは、デッキの内容を詳しく絞ってなかったところです。黄単ビートだけでは、確かに判断基準が少なかったですね。もうちょっと書いておけばよかった。